Title 麗流れいりゅう
Skit 水、空気、時間
流れはあらゆる悪いものを浄化する

穢れなきこの空間、この瞬間だったら
止まっていてもいいのに
Size F15号(W652×H530mm)
Material 油彩、キャンバス
Duration 2014/09 - 2014/11
Reflect 青森県の奥入瀬渓流を訪れ、その景色に感動して作品にしました。

「麗流(れいりゅう)」とは私の考えた造語で(「麗流隷書」というフォントはありますが・・・)、「清流」に近い言葉ですが、
川そのものが澄んでいるだけでなく、周囲と一体的に成立した空間、そして取り巻くものの毒をも流してしまうというような、より深い意味合いを持たせています。

その「麗流」のコンセプトを活かすべく、幻想的な表現にしようと思ったものの、制作を進めるうちにリアリティーのある描写になってしまいました。
もし課題であったり依頼であったならその構想を貫いたのでしょうけど、自己満足でやっているものなので、結局はこのように描きたかったということで。

実際に目にした景色そのものではなく、一連の景観の印象をイマジネーション化しています。
そのため、木々が茂っている向こうに滝ががっつり見えるという、少々無理のある風景になってしまいました。
構図的に右上方が寂しくなるのでアクセントとしてあの位置に滝は必須だったのですが、
それにしても滝が強くなりすぎてしまったので、距離感をもっと出したかったものです。

類似作品の「グリーンウォール」と比較すると上達していると感じますが、それでもタッチや空間の演出など描写力はまだまだ拙いと感じています。
しかし繊細さの中に滲み出る重厚感については納得の出来栄えと言えます。
それは思い通りにいかず塗り重ねを繰り返している故かもしれませんが、それを時短で的確に出せるようになることを目標としたいです。
Note 2014/11 出生地(実家)の町内作品展出展