Title | 対岸 Opposite Shores |
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Skit | あちらとこちら。 価値観の違う者同士で分離して生活するのは楽かもしれない。 しかし排他を繰り返せば細分化に歯止めが掛からず、争いも絶えぬことだろう。 生き方の自由が重んじられる世の中であっても、その多様性の中、互いに尊重し合い、共存してこそ秩序は保たれる。 |
Size | F12号(W606×H500mm) |
Material | 油彩、木パネル |
Duration | 2021/12, 2022/09 |
Reflect | 利根川を題材に絵を描くようご提案をいただいて描いた作品です。 利根川の流れる群馬大橋、群馬県庁、グリーンドーム前橋等の実在する景色をベースにしておりますが、 川を隔てて左側は古風な風景、右側は近未来的な風景と、完全に切り分けて描写してみました。 「田舎のほうが好き」「都会のほうが好き」と思いは人それぞれですが、ここまで0か100か極端に求める人は滅多にいないだろうと思います。 私自身は自然を愛しているのでどちらかと言えば田舎のほうへ気持ちが傾きますが、しかし現代のテクノロジーにも大いに恩恵を受けているため、双方の要素を必要としております。 しかし今の世の中、例えば新型コロナ自粛するべきか否か、オリンピックを開催するべきか否か等々、YES or NOが強く二極化し、SNSを中心に排他的、攻撃的な意見が蔓延しているので、 社会の外観自体が今後このようにこうなっていく懸念があるような気がし、それを風刺、警鐘する意図で制作しました。 一旦分離したところで、その中でも価値観の違いは生じて更に細分化されていくのは必然だと思いますので、はなから分離などせずに互いを尊重し合うことができたら理想だと考えます。 私は建物をモチーフにすることは滅多になく、造詣もないので的確に表現できているかはわかりませんが、新鮮で意外と楽しく描くことができました。 群馬県庁の右側にある塔は「鶴舞う形の群馬県」にちなんで「鶴舞うタワー」として創作しました。 また、この作品は「みなとみらいでみらい展」という展覧会への出展用に描いたので、河川敷の駅はそれにちなんで「ぐんまみらい駅」としました。 |
Note | 2022/03 第2回みなとみらいでみらい展出展 |