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Title | Brain Branch |
Skit | Human thinkings are the same as trees. 人の思考は樹木に同じ。 The deeper the thinkings get, the more complicated and fragile they become by branching repeatedly. 深く考えるほどに枝分かれを繰り返し、とりとめなくなる。心もとなくなる。 Sometimes different threads are intertwined. 時には異なる筋道が絡み合うことだってある。 If their feet are on the ground, they would bear fruits. 地に足が付いていれば、やがて実を結ぶのだろう。 |
Size | F50号(W910×H1167mm) |
Material | アクリル絵具、油性ボールペン、ジェッソ、木パネル |
Duration | 2019/03 - 2019/04, 2019/09 - 2019/10 |
Reflect | (以下2019/04/28時点での記述です。) Brain(脳)Branch(枝)ということで、樹木を人の脳(形状的)や思考(観念的)に見立ててた作品で、人物のポージングも含め、思考に浸っている様を表現しています。 ある一本の論理を基に、良否や可否、選択肢など枝分かれ的に紆余曲折を繰り広げ、次第にその線は先細りしてゆき、また別の経路から考え始めた論理が絡み合って更に煩雑になってゆく、という思索をする際の構造を樹木として具象化したものです。 背景下方の模様はニューロン(神経の伝達細胞)をイメージしています。 制作手順としては、ジェッソで白塗りしたパネルに鉛筆で下書きした後、ボールペンでデッサンをし、アクリル絵具を塗り重ねました。 結果的にこの作風には適した画材とは言えない、想定していなかったトラブルもあり(TOPICSで詳細を書き記しました)、構図や色なども思い描いたものには辿り着けないまま、仕上げなければならない期限がきてしまいました。 樹木の枝は画面の左右上を優にはみ出るくらい伸び広がるような構図にしたく、鉛筆でそのように下書きもしていたのですが、ペン入れの際に小さくまとまってしまいました。 というのも、描いた幹、枝、小枝や根は合計で何千本、もしかしたら万にも及ぶかもしれません。 どれくらいの太さでどちらの方向へどのような曲線でどのくらいの長さで、と一本一本考えながら、矛盾なくかつ美しく入り乱れるように展開していくのは、この細かさとあっては、私の技量では困難を極めたのです。 これでも脳から上は2度描き直し(やすりで削ってジェッソを上塗り)、善処したほうなのです。 制作時間は約150時間ですが、作品に手は加えずに要所要所で描き進めていくイメージを頭の中で作る時間を含めると総計では200時間は下りません。 ちなみに人物は私自身を描きましたが、自画像として描きたかったのではなく・・・ 人物画にとって宿命なのですが「誰を描いたの?」という話になるので、架空の誰かだったりするとそこからコンセプトに必要のない要素が加わってしまうため、余計な疑問が生じないように自分を描くことにしました。 (以下2019/10/30の記述です。) 9〜10月に更に約120時間描き加え、合計約270時間です。 4月に一次完成してから数ヶ月のうちにかなり色褪せてしまいました。 油性ボールペンの上から着色した際に滲んでしまった恐らく染料が抜けたものと思われ、黒ずんだ滲みが消えたことで良く言えば画面がスッキリしたのですが、悪く言えば画面が軽くなってしまったのです。 → 背景の油性ボールペンを用いなかった周辺に関しては目に見える変化はありませんでした。 今回の描き加え作業は主に下側両サイドの木の根と、頭部の枝の増殖です。 背景の色味が強過ぎた感もあったため上4分の1はジェッソで薄塗りして消したので、その部分は前回描いた分の枝もなぞって上描きする作業にも相当の時間を費やしています。 前回の反省を活かし、油性ボールペンで描いた後、そして着色後も日光に当てることで意図的に退色を促し、滲みと時間経過による変化が起こらないようにしました。 一次完成時に画面のバランスに間の抜けた感があったのですが、大幅に改善できたかと思います。 両サイドの木の根の色は制作中も悩んだのですが、やはりこれで良かったのか少々疑問は残っております。 |
Note | 2020/05 第1回日本文藝アートコンペティション出展(最優秀賞) 2021/06 個展「超自然散策」出展 第23回カルトン'95人物画展出展 2021/09 第70回流形ぐんま展出展(特賞) 2021/11 第8回流形ぐんま展出展 2022/04 現代日本の美術2022(美術の窓の年鑑)掲載 |
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