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Skit | 長年、水とともに生きてきた。 見下ろしても、見上げても、私の周りは流れる水で溢れている。 こんな贅沢があるだろうか。 仲間の木々は私を哀れんで見ているけれど、 こんな生き方ができる私は世界一の幸せ者だ。 |
Size | F30号(W910×H727mm) |
Material | アクリル絵具、木パネル |
Duration | 2019/10 - 2019/11 |
Reflect | 「沈水」のステップアップとして、同じく実際には有り得ないが自然的な超自然を描いた作品です。 「沈水」は「こんな景色があったらいいな」と思って制作した作品なのですが、その直後に訪れた那須塩原市のスッカン沢という景勝地がそのイメージに近く、まさに水が溢れ落ちてくるかのような場所で、改めて制作意欲が湧いたのです。 そこで、「沈水」は「木が生えてる地に突然水が溢れてきたら」というコンセプトだったのに対し、「水が溢れている地に木が生えていたら」ということで構想しました。 1年半経ってようやく形になりました。 構図については、木の根あたりはやや見下ろしてるように、そこから上、特に左右にそびえる崖をデフォルメした遠近法で見上げているように描きました。 しかし木は上にいくほど幅広になるものなので、木に遠近法を施すのは非常に難しく、あまり見上げている感を出すことはできませんでした。 鉛筆で軽く下描きをし、下地にジェッソは塗らずパネルに直でアクリルで着色しました。 少々木目模様が残ってしまいましたが、良い意味で発色が悪く渋さが出た点、一度着色した上から薄く重ね塗りして透明感を出す表現など、ジェッソを用いていたらできない風合いにできたかと思います。 全体的な出来映えとしては満足しています。 これまでに様々な森林や渓流を訪れ、そして描いてきたあらゆる要素をこの一枚に詰め込み、描いていてとても楽しかったです。 現時点で私の作風の集大成と言えるかもしれません。 |
Note | 2019/11 第70回群馬県展出展 |
Number | [2] |