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Title 森の喧騒 ペン画ver
Skit 都会から逃れて尚
晴れやらぬ心労

ひとりのようで窮屈だ
賑やかなようで孤独だ
Size F30号(W910×H727mm)
Material 油性ペン、アクリル絵具、ジェッソ、木パネル、塩ビ板
Duration 2020/05 - 2020/07
Reflect 「日本の美術 全国選抜作家展」という企画展の出展用に描いた作品です。

油彩作品「森の喧騒」をペン画でアレンジしました。
主軸は前作のままですが、表現手法としてはペンで手数を増やすことでより煩雑に、そして構図的には人物にクローズアップすることで心情をより引き立てることを狙いました。
その狙いは的を射たと思いますが、一方で油彩の方がテーマである重苦しさは出ていたかなと感じます。
また、細かく描き過ぎたが故、枝先が人の手になっているというこの作品の肝となる部分の印象が薄れ、普通の森っぽくなってしまった印象もあります。

今回色付きのペン画となっておりますが、ジェッソにアクリル絵具を混ぜて下地塗りをした上に黒の油性ペンで描写しております。
完成後に色が弱いと感じたので、仕上げで更にアクリル絵具を薄塗りで重ねました。

描いた木の手の数は正確にカウントしてはいませんが、恐らく500個くらいに及ぶと思います。
同じ物を、一個一個ポーズや角度変え、遠近や陰影の付き方を意識して描くのはかなりの苦行でした。
始めから無茶を覚悟で挑んだのですが、作品自体が鬱屈をテーマしていることとは関わりなく苦悶しながらの制作となりました。
この煩雑さにより何を描いたのかわからない仕上がりになるのではないかという懸念は大いにありましたが、一応しっかり形になり、この達成感や安堵はなかなかのものです。

企画展では、テーマをストレートに伝えたい想いで文字を入れて展示する予定ですが、作品に直接書くのは抵抗感があり、塩ビ板を上乗せしてそこに書きました。
この文字は「りいてがき筆」というフォントをトレースしています。
Note 2021/02 第26回日本の美術 全国選抜作家展出展
2021/10 第5回美術評論とともに観る美術展出展
2021/11 第8回流形ぐんま展出展