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Title The Long And Winding Road
Skit The long and winding road thet leads to your door
will never disappear
この長く曲がりくねった道はあなたの扉へと導き
決して途絶えることはないだろう
(The Long And Winding Loadより引用)


Here comes the sun
I feel that ice is slowly melting
ここに陽が差す
ゆっくりと氷が溶けていくのを感じる
(Here Comes The Sunより引用)


But the fool on the hill sees the sun going down
And the eyes in his head see the world spinning round
しかし丘の上の愚か者は陽が沈むのを見ている
そして彼の心眼は世界が回っているのを見ている
(The Fool On The Hillより引用)


I’d like to be under the sea
in an octopus’s garden in the shade
海の底に行ってみたいな
陽に隠れたタコさんのお庭を
(Octopus's Gardenより引用)


Limitless undying love which shines around me like a million suns
It calls me on and on across the universe
私の周りに無数の太陽のように輝く無限で不滅の愛は
宇宙を駆け巡りながら絶えず私に呼びかける
(Across The Universeより引用)


But still they leave me back to the long winding road
You left me standing here a long, long, long time ago
Don`t keep me waiting here, leads me to your door
しかし未だ私はこの長く曲がりくねった道に引き戻される
ずっと以前にあなたは私をここに置いて行ってしまった
私をここに留めておかずに、あなたの扉へと導いておくれ
(The Long And Winding Loadより引用)
Size F15号(W652×H530mm)
Material 油彩、木パネル
Duration 2022/01
Reflect I ME MINE」に引き続き、イギリス・ロンドンへの出展のためにザ・ビートルズの楽曲「The Long Winding Load」を絵画にした作品です。
この曲をテーマにすると決めてから構図が決まるまでに数か月程を要しました。
作曲したポール・マッカートニーによるとスコットランドの農場から見える景色を曲にしたとのことで、それだけで十分絵になると思いましたが、私なりのイメージを乗せて表現したいと思った結果、この曲を軸に、ザ・ビートルズならではの他の要素を組み入れることにしました。
メンバー4人が一本道の上を歩いている様子を描いたのですが、この歩き姿はアルバム「Abbey Road」のジャケットを引用しています。
更に、画面を4分割するとメンバーが1人ずつになるのですが、それぞれが作曲・歌唱している曲をテーマにした構成になっております。
左下ジョージ・ハリスン「Here Comes The Sun」、左上ポール・マッカートニー「The Fool On The Hill」、右下リンゴ・スター「Octopus's Garden」、右上ジョン・レノン「Across The Universe」。

この作品では「時空」というものを強く意識しており、地球の自転がもたらす朝から晩という時間の移ろい、地球の公転がもたらす季節の移ろい、地上・海・宇宙という空間の移動、
それらが一本の道の上に成り立っていて、そこを歩んで時間や経験を経ていくことこそが人生であるというような意味合いを持たせています。
この「時空」は宇宙がテーマの「Across The Universe」に拠るところももちろんありますが、時間の経過を見て地球が回っていることを説いた「The Fool On The Hill」に拠るところが大きいです。

中央あたりはザ・ビートルズは特に関係なく、アクの強い各場面を中和し繋ぎ合わせるためにインパクト50%くらいの自然の美観を描きました。
2018年、私の30歳の誕生日に訪れた山梨県の西沢渓谷を参考にしております。

基本的な構図を決めながらもどのように描き進めて仕上げていくかはあやふやなまま制作に取り掛かり、テーマもモチーフも煩雑なため抽象画やコラージュのようにちぐはぐな作風になるかと思いきや、案外1つの風景画として成立したように感じております。
これがどのような評価をいただくかは想像できませんが、自分としては想定以上の出来栄えで、新たなジャンルを切り開けたような思いもあり、大変満足しております。
細密に描き込んだ部分もあれば大雑把な箇所もあり、もっと時間をかければ完成度は上がるとは思いますが、納得いくところまでは仕上がっているので良しとします。
Note 2022/08 MINERVA2022(イギリス)出展予定