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Title 四神・時空一体しじん  じくういったい
Four Gods / United Space-Time
Skit 夜が明け朝迎え昼になり夕暮れる
冬を越し春迎え夏になり秋更ける
北から東へ周り南を経て西に至る
Size S15号(W652×H652mm)
Material 油彩、キャンバス
Duration 2022/10 - 2023/01, 2023/06
Reflect 四季」や「The Long And Winding Road」から派生し、異なる時間や空間を一元化して表現した作品です。
中国から伝来した神話の「四神」をモチーフに、
<上> 0°:冬 (1/1)、夜(00:00)、北(玄武)
<右> 90°:春 (4/1)、朝(06:00)、東(青龍)
<下>180°:夏 (7/1)、昼(12:00)、南(朱雀)
<左>270°:秋(10/1)、夕(18:00)、西(白虎)
と、時計回りに時間や方角が推移する様子を描いております。

季節、時間帯、方角でまとめて四分割するというアイディアが浮かんでから、構図を決め制作に至るまで、今までで最も苦労した作品となったと思います。
完全に四分割してそれぞれ分離した空間にすれば難しくはなかったのですが、時間や空間が均等に移ろっていく過程を表現したかったからです。
春の象徴である桜は開花期間が短かったり、秋の象徴である紅葉シーズンは実際には晩秋〜初冬であったり、それらをどう扱うかも難しかったです。
(見栄えのために、現実の開花期間や紅葉期間より多少延ばしています。)
また、画面が正面(冬・夜・北が上にある状態)の時に他の三方位がその状態で成立するように描いていますが、下図のように、回転させてそれぞれが上になった時にも辻褄が合うようにしました。


完成度が客観的に見てどうなのか、時間や方角の移ろいという意図が伝わるのかはわからないですが、この作品を思惑通りに形にできたため、私としては大変満足です。
Note 2023/02 第28回日本の美術 全国選抜作家展