Title 霹靂
Thunderbolt
Skit 一瞬にして人生が急転することがある。
予測し備えていた場合もあれば、全くの想定外の場合もある。
そしてそれが良いことの場合も悪いことの場合もあれば、その良し悪しが後々逆転することもある。
自身の亡き後にその急転が起こることだって稀にある。
Size P40号(W727×H1000mm)
Material 油彩、木パネル
Duration 2023/07 - 2023/09
Reflect 「青天の霹靂」とは「突然起きた衝撃的な出来事」を表す慣用句ですが、それを文字通り「青空だったのに落雷した」を描写しました。
この作品は既に「青天」ではないためタイトルは「霹靂」としましたが、英題の「Thunderbolt」には「落雷」の他に「思いがけない事」という意味もあるようなので採用しました。

2019年に構想自体はあったのですが、現実にも有り得る景色のため、シュールレアリズムを軸とする私としてはエモーショナルかつコンセプチュアルに描写する自信がなかったために敬遠しておりました。
今年2023年に開催した「SaiEn展」にて「威風堂々」と「聖樹の泉」を並べて展示し、それらがBefore・Afterであることをご来場者に説明していたのですが、「Afterの更にその後を見てみたい」と仰った方がいらっしゃいました。
「Afterの更にその後」は「自然が順当に再生していく」程度にしか思い付かなかったのですが、逆に「Beforeの更にその前」を想像してみたところ、4年前のその構想が浮かんだためこの度制作に至りました。
そして破壊と再生が繰り返すという意味で、この「Beforeの更にその前」が「Afterの更にその後」にもなり得るので、制作に至ったエピソードを含め必然的にできた作品だと思っております。

この仕上がりがこの作品の完成形であるかはわかりませんが、センシティブなテーマに即して繊細かつ大胆に描写することができたかとひとまず納得しております。
Note